昨今のメダカブームの中、おしゃれな水槽でめだかの育成を行いたいと感じている方必見の「ミスト式管理」での水槽立ち上げを今回はご紹介します。
基本は外飼い飼育が一番楽ですが、自宅内にてアクアリウムを楽しみたい方向けの内容となっております。
コンテンツ
自宅で知識もない状態で簡易に立ち上げた水槽
覚えた後のバクテリアを使用した新ミスト式方式にて現在はこちら
某メダカを販売されている事業所さんから、自社のバクテリアを二種類使用することで、換水作業も必要なく水草も生い茂り生体も活き活きとします!と紹介があった事と、ミスト式管理を知らずに早く注水してしまい立ち上げた水槽がこちらです。
管理しだして1か月ですが、葉の色も悪くニューラージパールグラスも全く繁茂せず。
後景のルドヴィギアSPレッドは別の水槽で飼育していたものをカットし植栽しただけで、とてもアクアリウムからは程遠い内容でした。
フィルターを使用していなかったので、アオコも大量発生し水槽内の水質も最悪です。
ADAクリアウォーターを使用したところフィルターの使用が必要なことを把握できていなかったので更に悪化し、シュリンプも翌日には★になりました・・・
このような惨状にならないように、再度ミスト式管理を勉強し作り直しました。
全て水草を引き抜き、ソイルも全交換!
水草はとても強く再利用できるので、引き抜いた物はバケツに放り込みます。
新ミスト式管理とは?
ミスト式管理を行う方は通常の水を噴霧し管理されると思いますが、水槽立ち上げと同時にバクテリアが住み着いている状態であれば直ぐに生体を導入出来るメリットを考慮し、改良を加えました。
使用する物は嫌気性の水質浄化栄養細菌(PSBなど)と好気性の発酵分解酵素。
PSBとは、光合成細菌と呼ばれる細菌をメインとした、水槽内の水質を綺麗にしてくれるバクテリアの仲間です。
光合成細菌と呼ばれるバクテリアの仲間は大きく、 緑色硫黄細菌・ 紅色硫黄細菌・ 紅色非硫黄細菌の3種類に分けられますが、バクテリア剤として販売されているPSBは、紅色非硫黄細菌(色が赤色で、酸素を必要としない)に分類されます。
また、PSBは酸素を必要としない嫌気性細菌の仲間ですが、酸素のある環境(好気性)でも育つことができるのも特徴です。
PSBは元々、汚水処理の施設などで活用されてきましたが、水槽内の水質浄化などにも高い効果を発揮することから、様々なメーカーから工夫を凝らしたPSBが発売されています。
こちら2点を使用してミスト式管理を行う方法です。
ソイルを今回二層式にして立ち上げを行い、ミスト水にPSBを1000倍に希釈し注入し噴霧管理を行っていきます。
水質浄化栄養細菌を希釈し水草に噴霧する意味は、水道水のみと違い水草の成長を促すとともにとても素晴らしい効果も期待されるからです。
野菜にPSBを噴霧してみた等のYoutube動画などもありますので是非閲覧ください。
まずは水槽を用意
水槽はアクアリウムを本格的に楽しみたい方向けに全面クリアの水槽がお勧めです。
ADAやDOOAがお勧めですがまずは練習用に安価な水槽で練習するとよいでしょう!
個人的にですがキューブ水槽がお勧めです。
私が使用している水槽は20cmキューブ水槽ですが、水量が少ないと管理が難しくなります。
その為、お勧めは30cmキューブ水槽です。
しかし、30cmキューブ水槽は自宅に置くとなると少し大きいと感じる方がいると思いますので実際に店舗で確認することをお勧めします。
その中でもコトブキ工芸 クリスタルキューブはとてもコスパ抜群の水槽ですのでご紹介させていただきます。
低床はソイルで対応する
ソイルはGEX ピュアソイルブラックを使用。
表面の微細孔でバクテリアがよく繁殖し、水中の浮遊物も除去するので水が透きとおり、コケの発生も抑えます。天然の素材なので生体、水草、微生物に対して無害です。
特徴として水洗いは不要。
流木のアクなど水の汚れを吸着する脱色能力に優れています。
天然土を無菌の状態で加熱処理する特殊製法により、粒状の底砂が潰れにくく、水草の根がぐんぐんよく伸びるため、美しい水草がよく育ちます。
pHは中性付近で安定し、自然の水質調整機能で魚や水草にやさしい環境をつくります。
多孔質なため、ろ過バクテリアが繁殖し、水の立ち上がりを早めるとともに抜群のろ過能力を発揮します。
まずは水槽にソイルを敷き、セット完了です!
低床1層目
低床の一層目のソイルに水質浄化栄養細菌(嫌気性)を浸します。
その際に、噴霧器を使用した方がムラなく散布出来るので使用する事をお勧めします。
PSB1000倍希釈水の1層目ソイルへの噴霧後がこちら
1層目ソイルが浸る程度に噴霧を行い、少し時間を置きます。
低床2層目
さらに新しいソイルを上からかぶせ、今度は発酵分解酵素を1000倍希釈水にして噴霧します。
するとこのように2層のような形になります。
2層にするメリットとして嫌気性バクテリアを1層目にセットしておき、2層目に好気性バクテリアをセットすることで疑似的に田んぼのように土壌中の微生物の動きや自然環境に近い内容とする為です。
ここまで準備が出来たらラップをしてこの状態で2日ほど寝かしておきます。
水草育成状況
今回はみんな大好き緑の絨毯を作成したく、「ニューラージパールグラス」を用意しました。
経過も分かりやすいので、枯れかけのウィローモスの石に活着しミスト式管理を行っていきます。
キューブ水槽は20cmのものでミスト式を行う為、この1カップで充分です。
今回使用する水草はADA製品のニューラージパールグラスです。
BIO みずくさの森は清潔な専用施設で培養されています。
水草レイアウトはもちろん、デリケートな魚やエビの飼育水槽でも害虫や藻類の付着がないため、安心して使用出来ますがデメリットがあります。
ADA製品はとても良いのですが、特定の販売代理店でしか購入できずあまり販売店がありません。
その為、おススメはトロピカ社さんの水草です。
ホームセンターでもよく置いてありますので是非探してみてください。
植栽方法
植栽といってこのカップに入った水草の株分けを行っていきます。
決してこのままソイルに植えるわけではありません。
水草の根には寒天が付いていますので、崩してから流水などできれいに剥がして使用してください。
植栽にはバットとピンセットがあると非常に便利です。
バットは100円均一に売っており、トリミングセットであれば最初はこちらのセットが安価でおすすめです。
水草の塊を根は切れない程度に指で適当に株分けし、バットに乗せていきます。
かなり雑です!
几帳面な方はもっと細かくやれるでしょうが、自分にはこの位が限界です。
この適当に株分けしたニューラージパールグラスをピンセットを使用し、1株ずつソイルに植えこんで参ります。
1カップをふんだんに使用しとても上手に?出来ました!
アクセントは枯れかけのウィローモスとただの石のみ。
この悲しい水草たちがどのように成長するか楽しみですね。
最後にラップをしてライトは1日12時間照射し、1日2回程度噴霧は水質浄化栄養細菌(嫌気性)つまりPSBを1000倍希釈にして行います。
ちなみにミスト式管理にはライトが必須となります。
ライトを当てずにミスト式管理育成を行ったものが、この記事上部の写真のような水草となりますので是非使用してみてください。
管理1週間目
ミスト式管理が始まり1週間が経過しました。
1週間経過だけでも少し伸びていることが分かります。
植栽を行った日が7月24日で室温はおおよそ30度越えです。
水槽内に温度計もあり常に32度ほど。
上にかぶせたラップは少し開けていくほうが良いと書いている人もいますが、完全に密閉し換気のメリハリをつけるように気を付けました。
管理2週間目
2週間が経過しました。
あまり変化がありません。
管理3週間目
3週目に入り、室温も高いせいか目に見えて成長しております。
水中で生えていたウィローモスもピンピンしてまいりました。
室温は依然30℃越え。ラップを貼った水槽内の温度は常に30度を超えています。
しかし、葉が溶けるような現象は起きておりません。
管理4週間目
3週目とあまり変化がありません。
管理5週間目
ここにきて一気に繁茂し出しました。
スイッチが入ったという事なのでしょう。
ここまでくれば注水し、アクアリウムが楽しめる状態です。
注水せずとも、水槽を楽しめることが出来る事がミスト式管理の良い所ですね!
管理7週間目
ミスト式にして完璧に緑の絨毯に仕上がりました。
早速注水し生体の管理が行えます。
水槽の内での管理とは全く違う簡易さが特徴だと感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ミスト式管理は、私のような初心者でも機材さえあれば問題なく管理していく事が出来ます。
今回は嫌気性の水質浄化栄養細菌(PSBなど)と好気性の発酵分解酵素の2つのバクテリアを使用し管理してみました。
これは注水と同時に水槽を寝かさずとも、バクテリアをしっかりと噴霧し定着させている為、即日立ち上げが出来るというものです。
PSB希釈水を使用する事で元々水中葉であったウィローモスもピンピンに復活し、ニューラージパールグラスも活き活きとしていましたね。
勿論注水せずに室内のインテリアとしても活用できます。
次回は更に色々な水草を使用し育成状況を報告したいと思います。