- 社会福祉士とはどんな資格なのか
- 社会福祉士と社会福祉主事任用資格の違い
- 社会福祉士が活躍できる職場
- 社会福祉士になるための受験資格
- 実際に私が受験した第9号ルート
- 国家試験の合格率・難易度・体験談
📚 目次
「社会福祉士ってどんな資格?」
「社会福祉主事と何が違うの?」
福祉の仕事に興味を持った方であれば、一度は疑問に思う内容ではないでしょうか。
社会福祉士は、高齢者、障害者、児童、生活困窮者など様々な方の相談援助を行う国家資格です。
私自身も社会福祉主事任用資格を取得したことをきっかけに、社会福祉士、介護支援専門員、精神保健福祉士などの資格取得へ挑戦してきました。
現在は就労継続支援B型事業所の管理者兼サービス管理責任者として勤務し、福祉事業所や関係機関から研修講師としてお声掛けいただく機会もあります。
私の場合、最初から社会福祉士を目指していたというより、社会福祉主事を取ったことがきっかけでした。そこから少しずつ福祉資格を積み上げていった感じです。
この記事では、社会福祉士の仕事内容や働く場所、社会福祉主事との違い、取得方法、国家試験の難易度について、実体験を交えながら解説します。
社会福祉士とは?
社会福祉士は、相談援助の専門職として活躍する国家資格です。
社会福祉士は1987年に制定された「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づく国家資格です。
身体的・精神的な障害や生活上の困りごとを抱える方に対し、相談援助や助言、関係機関との連絡調整などを行います。
福祉の現場では「ソーシャルワーカー(SW)」と呼ばれることもあります。
- 本人や家族からの相談対応
- 福祉サービスの利用支援
- 関係機関との連絡調整
- 生活課題の整理
- 権利擁護や社会資源の活用支援
社会福祉士は医師や看護師のような業務独占資格ではなく、名称独占資格です。
そのため資格がなくても似た業務を行うことはできますが、「社会福祉士」と名乗ることができるのは国家試験に合格し登録した人のみです。
社会福祉士が活躍できる職場
社会福祉士は高齢者福祉だけでなく、障害福祉、児童福祉、医療、司法、地域福祉など幅広い分野で活躍できます。
- 福祉事務所
- 特別養護老人ホーム
- デイサービス
- 有料老人ホーム
- 病院(医療ソーシャルワーカー)
- 児童相談所
- 学校(スクールソーシャルワーカー)
- 社会福祉協議会
- 障害福祉サービス事業所
- 就労継続支援A型・B型事業所
- グループホーム
- 司法・更生保護関連施設
高齢者福祉だけでなく、障害福祉、児童福祉、医療、司法など幅広い分野で活躍できることが社会福祉士の魅力です。

社会福祉士になるには?受験資格について
社会福祉士は受験資格がやや複雑です。学歴や実務経験、養成施設の種類によってルートが変わります。
社会福祉士になるためには、公益財団法人社会福祉振興・試験センターが実施する社会福祉士国家試験に合格し、登録を行う必要があります。
ただし、誰でも受験できるわけではなく、定められた受験資格を満たさなければなりません。
主な受験ルートは以下の通りです。
- 4年制大学で指定科目を履修して卒業するルート
- 短期大学等卒業後に相談援助実務経験を積むルート
- 一般養成施設を卒業するルート
- 短期養成施設を卒業するルート
さらに細かく分けると受験資格取得ルートは全部で12ルート存在します。
受験資格は学歴や保有資格によって異なりますので、受験を検討されている方は必ず最新の試験センター資料を確認しましょう。
社会福祉士と社会福祉主事の違い
社会福祉士は国家資格、社会福祉主事任用資格は任用資格です。どちらも福祉の相談援助に関わる資格ですが、資格の位置づけや評価には大きな違いがあります。
| 項目 | 社会福祉士 | 社会福祉主事任用資格 |
|---|---|---|
| 資格区分 | 国家資格 | 任用資格 |
| 試験 | 国家試験あり | なし |
| 資格登録 | 必要 | 不要 |
| 難易度 | 高い | 比較的取得しやすい |
| 代表的な職種 | 相談員・MSW・児童福祉司等 | 生活相談員等 |
社会福祉士は国家資格であるため、就職や転職の際に評価されやすく、事業所によっては資格手当の対象となることもあります。
また、相談援助職として長く働いていく中で、社会福祉士を取得していることで専門職としての信頼性や評価につながる場面も少なくありません。
私自身は社会福祉主事任用資格を取得したことがきっかけで、介護職から介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士へとステップアップしてきました。
社会福祉主事は福祉業界への入口として非常に有効な資格だと思っています。今振り返ると、福祉専門職としてのキャリアのスタート地点でした。
社会福祉主事について詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
私が受験した第9号ルート
私の場合は、社会福祉主事任用資格と実務経験を活かして、短期養成施設から社会福祉士国家試験を受験しました。
社会福祉主事任用資格取得
↓
相談援助業務を4年以上経験
(私の場合は介護支援専門員として勤務)
↓
社会福祉士短期養成施設(6か月以上)卒業
↓
社会福祉士国家試験受験
↓
社会福祉士登録
まず社会福祉主事任用資格を取得し、その後、介護支援専門員として相談援助業務を経験。
その実務経験を活かして社会福祉士短期養成施設へ入学し、卒業と同時に国家試験を受験しました。
現在社会福祉士を目指している方の中にも、社会福祉主事任用資格からスタートする方は非常に多いと思います。
私自身、社会福祉主事取得がその後の福祉資格取得の出発点になりました。

教育訓練給付金制度を活用しよう
社会福祉士養成施設は、教育訓練給付制度の対象になっている場合があります。費用負担を減らせる可能性があるので確認しておきましょう。
社会福祉士短期養成施設や一般養成施設の多くは、教育訓練給付制度の対象となっています。
私が短期養成施設へ通った際も、この制度を利用することができました。
当時は受講料約18万円に対し、およそ50%の給付を受けることができました。
さらに一定条件を満たして国家試験に合格した場合には追加支給が受けられる制度もありました。
制度内容は年度によって変更されるため、必ずハローワークや養成施設へ確認するようにしてください。
社会人が資格取得を目指す場合、学費の負担はかなり大きいです。教育訓練給付金の対象かどうかは必ず確認しましょう。
利用できる制度は積極的に利用しましょう。
社会福祉士国家試験の合格率
社会福祉士国家試験は福祉系国家資格の中でも難関資格として知られています。
| 試験回 | 合格率 |
|---|---|
| 第38回 | 60.7% |
| 第37回 | 55.2% |
| 第36回 | 58.0% |
| 第35回 | 44.2% |
| 第34回 | 31.1% |
近年は合格率が高い年度もありますが、出題範囲が広いため油断はできません。
現在は以前より合格率が高くなっている年度もありますが、決して簡単な試験ではありません。
私が受験した当時は合格率30%前後で推移しており、受験者の約3人に1人しか合格できない試験でした。
社会福祉士国家試験の難易度
社会福祉士試験は「範囲の広さ」が最大の壁です。得意科目だけで乗り切るのは難しい試験です。
社会福祉士試験が難しい最大の理由は出題範囲の広さです。
福祉だけではなく、医療、心理、社会保障、権利擁護、法律、地域福祉など幅広い知識が求められます。
また、受験者の多くが社会人であり、仕事や家庭と両立しながら勉強しなければならないことも難易度を高める要因となっています。
私自身が苦労した科目は社会保障、権利擁護、社会調査、医学系分野でした。
逆に高齢者福祉や障害福祉など、実務経験が活かせる科目は比較的取り組みやすかった印象です。
社会保障、権利擁護、社会調査あたりは本当にきつかったです。逆に実務で関わる分野は頭に入りやすかったですね。
得意科目をさらに伸ばすより、苦手科目を減らすことが合格への近道です。
試験当日の私の体験談
試験当日のことは今でも鮮明に覚えています。
午前問題を解き終わった時点で、「落ちたかもしれない」と本気で思いました。
午前の出来が悪く感じてしまい、午後を受けても意味がないのではないかとまで考えました。
しかし実際には、その感覚はあまり当てになりません。
多くの受験生が同じように感じています。
午後の試験では複数選択問題を読み違えたり、時間配分に焦ったりと様々なミスもありました。
試験本番は、自宅で過去問を解いている時とは全く違います。
会場の雰囲気、周囲の音、時間のプレッシャー。
普段なら気にならないことが気になってしまいます。
午前で「終わった…」と思っても、絶対に帰らないでください。午後で取り返せることもあります。最後まで受け切ることが大事です。
午前で失敗したと思っても、絶対に最後まで諦めないこと。自己採点前の感覚は意外と当てになりません。
午前で失敗したと思っても、絶対に最後まで諦めないこと。
これは実際に受験した私が一番伝えたいことです。
社会福祉士取得後の今だから思うこと
社会福祉士試験を受験した当時の私は、介護福祉士、社会福祉主事任用資格、介護支援専門員を取得したばかりでした。
当時は目の前の試験に合格することだけで精一杯でした。
しかし、あれから年月が経ち、精神保健福祉士、サービス管理責任者、児童発達支援管理責任者を取得しました。
現在は就労継続支援B型事業所の管理者として勤務しています。
また、福祉事業所や関係機関から研修講師としてお声掛けいただく機会も増えました。
社会福祉士を取得したから人生が劇的に変わったわけではありません。
しかし、社会福祉士取得に向けて学んだ知識や考え方は、現在の仕事の土台になっています。
今振り返ると、社会福祉主事取得から始まった挑戦が、現在の自分につながっていると感じます。
社会福祉士は、取った瞬間に人生が激変する資格ではありません。ただ、福祉の仕事を続けていくうえで、確実に自分の土台になる資格です。
もし今、社会福祉士を目指そうか悩んでいる方がいるのであれば、ぜひ挑戦してみてください。
数年後に振り返った時、この挑戦が皆さん自身の大きな財産になっているはずです。
まずは自分がどの受験ルートに該当するのかを確認しましょう。社会福祉主事任用資格や実務経験がある方は、短期養成施設ルートを使える可能性もあります。

